新設:2018-07-01
更新:2022-11-13
沿革
撮影:2018-04-13
所在地
静岡県浜松市天竜区二俣町二俣
案内板 (浜松市市民部文化財課案内板)
浜松市指定史跡 鳥羽山城跡
鳥羽山城は、東西500m以上におよぶ標高108mの独立丘陵を巧みに加工して築城され得います。土塁や石垣が良好な状態で残され、本丸内部では礎石建物や庭園が確認されています。
また、大手道は幅6mを超える破格の規模を誇ります。こうした特徴から、鳥羽山城は迎賓機能を備えた領主の居館だったと推定できます。一方、隣接する二俣城では、天守が築かれ、軍事的な機能に優れた城郭が整備されます。両城ははその性格が対照的であり、「別郭一城」であると考えられます。
徳川方と武田方による攻防の際には、武田方の二俣城を攻めるために鳥羽城に徳川方の本陣が置かれました。その後、家康の関東移封に伴い堀尾氏が遠江に入ると、鳥羽山・二俣両城は石垣が築かれるなど、現在の姿に整備されていきました。
浜松市市民部文化財課
案内板
枯山水庭園跡
昭和49・50年(1974・75)の発掘調査で発見された庭園遺構です。
滝や池のある風景を、水を使わずに表現する枯山水という手法でつくられた庭園で、石組と築山がみつかりました。立石を組むことで滝の水の流れを表現しており、作風が京都の庭園と共通しています。
また、庭園奥の土塁の石垣は、他の石垣とは異なり、小ぶりな丸石を使うことで趣を出しています。この庭園は、建物の小間から近距離で眺める坪庭のような空間だったようです。
山城の本丸に庭園をもうけた例は少なく、鳥羽山城が迎賓機能を備えた居館であったことを示すものとして注目されます。
補 足
浜松市役所のホームページが「祝!国指定史跡誕生! 二俣城跡及び鳥羽山城跡」と、2017年11月18日付で報じています
参考Webサイト
祝!国指定史跡誕生! 二俣城跡及び鳥羽山城跡 浜松市サイト
鳥羽山公園(鳥羽山城址) 浜松・浜名湖観光情報サイト
二俣城 ウィキペディア
鳥羽山公園 浜松情報Bookサイト