新設:2018-07-01
更新:2022-11-13
縁起・沿革
撮影:2018-01-08
中門 「萬松山」の額は
中国明時代禅僧・爲霖動霈の書
大石内蔵助良雄銅像
連判状を手に東の空(江戸)を睨む
山門 「泉岳寺」の額は
晋唐の墨蹟研究者・大野約庵の書
本堂 額は「獅子吼」
昭和28年12月14日再建
梵鐘・鐘楼
名 称
曹洞宗 萬松山泉岳寺
所在地
東京都港区高輪2-11-1
創 建
慶長17年(1612) 江戸城に近い外桜田に創建
開 基
徳川家康 幼いとき人質として身を寄せ 世話になった今川義元を弔うため
開 山
門庵宗関和尚(1546~1621)
案内板
萬松山泉岳寺の縁起
当萬松山泉岳寺は、慶長17年(1612) 徳川家康公が幼年、身を寄せた今川義元の菩提を弔うため、江戸城に近接する外桜田の地に創建し、門庵宗関和尚(1546~1621)を迎えて開山となした。宗関和尚は永平寺の道元禅師によって開かれた曹洞宗の第4代瑩山禅師開創の総持寺の門派である太平山大中寺(栃木県)の11世建室宗寅和尚(義元の実弟)の高弟であり、今川義元の孫と云われる人物で、度々登城を請われ法門を聴取されたと伝えられている。当寺の萬松山は松平の松より「松萬代に栄ゆる」の意から、寺号泉岳寺は、徳川に因み、「源の泉、海岳に溢るる」の意からつけられたと旧梵鐘の銘に記されている。
将軍によって建立された当寺も、寛永18年(1641)の大火によって伽藍が焼失、3代将軍家光(1604~1651)の命により 現在の高輪の地に移転再建された(一説に移転は正保年間(1644~1648)とも)。この移転に際しては、毛利・浅野・朽木・丹羽・水谷の5大名が尽力して完成し、その因縁により以後この5大名が共に壇越となり外護の任に当った。
江戸時代当寺は曹洞宗の江戸3ヶ寺(青松寺・総泉寺と泉岳寺)の1つとして大僧録たる関3刹(埼玉県龍穏寺・千葉県総寧寺・栃木県大中寺)の下、特に本寺大中寺の下で触頭として曹洞宗の行政面の一翼を担った。
また、吉祥寺旃壇林・青松寺獅子窟とならぶ江戸3学寮の1つとして重きをなし、宗内外の碩学によって仏典・祖録・漢籍等が講じられ、曹洞宗僧侶の養成に大いに寄与した。山門から中門の両側には出身地別の9棟の寮舎が並び、常時200名程の学僧が修学していたという。
また、赤穂藩主浅野家の菩提寺であったことから 元禄15年の義挙(1702年12月14日)の後は、赤穂47義士の墓所としても知られ、討入り約50年後より上演された歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」の興行が盛んになるに伴って 一層多くの参拝者が訪れるようになった。
現存する山門は天保年間に当寺34世大道貞均和尚によって建立され、2階には釈迦3尊及び16羅漢が安置され、1階中央天井には我が国彫金の名匠・関義則の龍蟠が嵌め込まれている。
明治初期には廃仏毀釈の余波を受けて、やや荒廃を余儀なくされたが、当寺40世圓頓霊巌和尚の地道な努力と創意工夫とによって本堂・庫院を恢興し、また煉瓦造りの義士宝物館を創設し、既存の石巒師資制作の義士像を展示する木像堂と共に
これらを公開することによって広く衆望を集めて、寺運の再興を果し、次代の41世普天霊明和尚がこれを継承して関東大震災に崩壊せる義士宝物館を再建し、書院を新築して、寺域の拡張・整備に努め、明治・大正・昭和に跨る当山の隆昌期が築かれた。
然るに先の第2次世界大戦の戦火に遭遇し、山門・義士館(旧義士館=現講堂)以外の諸堂が焼失し、歴代の功業は大いに削がれてしまった。しかし次の42世祖天準爾和尚は戦後の苦境の中に諸堂の再建を発願し、遂に昭和28年(1953)に本堂の再建を果し、以後これが継承され現在に至る伽藍・境内等の整備が戦後復興の一環として続けられている。先年義士討入り300年を記念し、浄財を募って浅野家の塋域(史蹟)を整備し、新たに赤穂義士記念館(平成13年開館)を建設して、寺宝と共に大石良雄の書状をはじめとする赤穂義士関係の資料を展示して、赤穂義士の已むに已まれぬ心情を伝承することに資している。
平成16年、江戸期の学寮の伝統と戦前に宗門の宗義自覚の発露であった道元禅師鑽仰会の活動等を再興すべく、泉岳寺学寮講座を開設し、漢学・仏教学・宗学の各講座を毎週開講し、また参禅会を公開して道俗の好学の士の渇望に応えている。
補足
泉岳寺は、徳川家康が今川義元を弔うために創建されたが、今川義元の供養塔はない
参考Webサイト
泉岳寺
『江戸名所図会 1巻』より「泉岳寺」(東京都立図書館サイト)
泉岳寺|錦絵で楽しむ江戸の名所(国立国会図書館サイト)
赤穂義士墓・赤穂義士祭
撮影:2018-01-08
吉良上野介の首を洗った井戸
赤穂義士墓域入口へ
大石内蔵助良雄の墓
撮影:2018-12-14
義士祭典修行の立看板(中門前)
山門
赤穂義士祭の幟旗(本堂前)
琵琶「村上喜剣」を演奏する藤下隆水
薩摩琵琶 錦心流琵琶全国一水会は 12月14日の義士祭で 赤穂義士に因んだ琵琶の演奏奉納を 例年 泉岳寺本堂で行っており 2018年は 次の演奏を行った
別れの盃 作詞 高松春月 演奏 吉岡悠水
村上喜剣 作詞 小川花仏 演奏 藤下隆水
雪晴れ 作詞 高松春月 演奏 古澤史水